• 体の改善と正しいカウンセリング・施術法が行われれば、自由に動ける体が手に入ります。しかし、不調が緩和する改善アイテムが抜けると、体は元に戻ってしまいます。　

• 正しいカウンセリング・施術法と不調が緩和する改善アイテムが行われれば、体の根本改善が成されます。しかし、体の改善が抜けていると、自由に動ける体が手に入らなくなります。

• 不調が緩和する改善アイテムと体の改善が行われれば、セルフメンテナンスが出来るようになります。しかし、正しいカウンセリング・施術法が抜けると、体の改善がされません。
  

右も左もわからないリラクゼーションの世界。正直言って自分に合っているのかどうかもわからない状態でした。それなのに何でこの業界を選んだか。何でもクソもありません。もうこの仕事しか選択肢が無かったのです。ヘルニアで腰も悪くして、重い荷物の重労働も立ちっぱなしの仕事も出来ません。この仕事が駄目だったらもう後は無い状態だったのです。

そして、初めて現場に配属されて一発目のお客様をもんだ時の気持ち。これは一生忘れる事は出来ません。もうガチガチのど緊張。手を震わせながら施術したのを今でもハッキリと覚えています。

そして、とあるお婆さんをいつもと同じように必死で施術した後に仕上げをしている段階でした。そのお婆さんが私に一言言ったのです。

“とても楽になりました。どうもありがとう。”

その時に、“あらら、あなたどうかしたの？”
ととても心配そうに私を見つめるのです。

“えっ、どうかしたのですか？”
私はキョトンとして何が起こっているのかがわかりませんでした。

“何で泣いているの？”
“え、私がですか？”

顔を押さえると、自分でも何がなんだかわからないくらい止めどなく涙が溢れ出していたのです。

“いや、すいません。ご心配をおかけして。花粉症持ちなんでそのせいでしょう。”

そのお婆さんはニッコリした顔で、
“頑張んなさいよ。あなた上手だからきっといいマッサージ師になれるわ。”

そう言ってもらえました。本当は花粉症なんかじゃありませんでした。その時、私は確信したのです。様々な人達に虐げられた人生で、その中で自分は何を望んでいたのか。

“ありがとう。”

その一言だけ言ってもらいたかったんだと。

この瞬間、私の残りの人生が決まったのです。自分はこの世界で生きていく。一生この仕事に携わって生きていく。自分の居場所がようやっと見つかったのです。